感想
『チャーリーマンガーの実践グレアム式バリュー投資法(トレン・グリフィン著、パンローリング、2023)』を読んだ。
一言でいうと、めちゃくちゃおススメの一冊。
チャーリー・マンガーといえば?
ご存じの方も多いでしょう。あのウォーレンバフェットの右腕ですね。
今のバークシャー・ハサウェイがあるのは、まさにチャーリーマンガーのおかげといっても過言ではないだろう。バフェットとマンガーは二人三脚で同社を伸ばしてきた。
本書『チャーリーマンガーの実践グレアム式バリュー投資法』は、そんなチャーリーマンガーの投資哲学が詰まりまくった名著。金言多数。著者のトレン・グリフィンさんはよくぞここまでまとめてくれた。感謝しかない。
ちなみに、本書は2016年に出版された『完全なる投資家の頭の中 マンガーとバフェットの議事録』の新装版。こちらも言わずもがな。名著で赤線だらけの金言多数だった。
今回、同内容ではあるが、改めて新装版で読んでみて、学びが深まった。普遍の哲学は時代が変わっても通じる。
例えば、いくつか金言を本書から引用ピックアップすると・・・
私たちのような投資家は、賢く立ち回ろうとするよりも、愚かなことをしないように常に気をつけることで、長期的に見れば驚くほどの優位を得ています。(p25より引用)
守り重視の投資スタイルが結果として大きく資産を増やすことにつながる。
工学の世界では、みんな大きな安全域をとっています。(p54より引用)
バフェットもマンガーも、ただ優良企業というだけで株を買うのではダメで、必ず「安全域」を持って買うことを心掛けている。
投資家は資産がどうなるかを見守ります。投機家はたいていその価格がどうなるかを見守りますが、それは私たちがすることではありません。(p44より引用)
価格と価値は異なることを示唆している。投資していて、ふと気づくと「価格」に振り回されてしまうことがある。そうならないための大事な教訓。
私たちは衝動に駆られてバットを振ることはありません。チャンスが来るまでずっと待ち続けるつもりです。時期によっては、投資先を探す時間があきれるほどあります。(p142より引用)
待つことの重要性を再認識させる一句。
私たちは、事業を営んでいる会社をできるだけ売れないようにしています。(p200より引用)
長期投資の優位性を謳っている。バフェットとマンガーの投資スタイルの真骨頂ともいえる。
これらは、金言のごく一部。本書全体にはもっと多くの金言が詰まっていて、読む価値は高い。数年経って、また新装版が登場したら、私は迷わず買うだろう。なぜなら、投資においての普遍の原理原則が詰まっているので。何度も何度も読み返して学びを深めたい。
目次
- はじめに
- 第一章 グレアム式バリュー投資システムの基礎
- 第二章 グレアム式バリュー投資システムの原則
- 第三章 智慧
- 第四章 間違いを犯す心理
- 第五章 必要不可欠な資質
- 第六章 グレアム式バリュー投資システムの八つの変数
- 第七章 会社経営において必要不可欠な資質
購入方法
『チャーリーマンガーの実践グレアム式バリュー投資法(トレン・グリフィン著、パンローリング、2023)』はAmazonから購入が可能です。
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